出産で骨盤の形状は変わりません

子供を産むと太る、体形が変わる。骨盤矯正を受けて開いた骨をギューッと閉じて貰わないと元に戻らない。そう思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

今は自分で手軽に色んな情報を集めることができて便利ですが、それと誤解を生むような情報や表現も多く、いまだ誤った認識をお持ちの方もいらっしゃいます。

出産経験のある方でさえ、出産のメカニズムや出産による女性の身体の変化についてご存知ない方も少なくありません。

 

出産によって骨盤が開き、お尻が大きくなった、ウエストが太くなった…とおっしゃる方に何人もお会いしました。

「産後何年も経っていますが、今から骨盤矯正をしても間に合いますか?」と質問を受けた事も何度もあります。

その方々は、この図のような誤ったイメージをお持ちでした。

 

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右の図のように、出産時に骨盤の骨が大きく開く、というような事はありえません。

人の身体はそのようには作られていません。

女性ホルモンの影響で関節など多少緩みはしますが、それも元に戻ります。

 

本来、赤ちゃんはこのように骨盤の中を通って出てきてくれます。

 

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骨盤底筋群という筋肉の動きでそれをサポートしますが、骨盤が文字通り開くということはありません。

 

産後に太る原因の多くは筋力の低下です

それでは何故、産後に体形が変わる方がいらっしゃるのでしょうか?

それは、出産には「太るきっかけ」がたくさんあるからです。

妊娠、出産、育児をすることによって・・

運動量が減る

食欲が増す

仕事を辞める

自分のために使える時間が減る

ストレスで食べる

オシャレをする機会が減る

出産したんだから太って当然だと思いこんでしまう

周りにもそのように慰められる

そうこうしてるうちに数年経ち、実際に基礎代謝も落ちてきてますます太りやすくなる

そしてもちろん、妊娠と出産のダメージによる筋力(特にインナーマッスル)の低下があります。これは出産前の身体の状態や、妊娠中の環境、出産年齢によっても大きく変わってきます。

このように「太るきっかけ」はたくさんありますが、「骨が開いて戻らない」などという事は起こっていませんので、出産は「太るきっかけ」にはなっても「太る原因」ではないのです。なので「今からでは遅すぎる」という事は全くありません。

 

インナーマッスルを鍛えて骨盤矯正

では「産後の体形を元に戻すために何が必要か」と言うと、いちばんは筋力(特にインナーマッスル)の強化です。

インナーマッスルを鍛える事により基礎代謝が増えて太りづらくなり、正しい姿勢で立つ事もできるようになります。

逆に言うと、正しい姿勢で立つ事自体がインナーマッスルのトレーニングでもあるのです。

そんな簡単な事?と思われるかもしれませんが、正しい姿勢で立つ事は簡単な事ではありません。

続けるのはしんどいと思います。しんどいのは、筋力が足りていないためです。

そのしんどさもトレーニングだと思って、正しい姿勢を意識して過ごしてみて下さい。

 

正しい姿勢の作り方

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①おへその下辺りに軽く力を入れます。そうする事により、骨盤の角度が正しい位置にきます。これで下半身を作ります。

②背中の下辺りに軽く力を入れます。そうする事により、胸が自然に開きます。これで上半身もできました。

 

簡単ですが、この説明が皆さん覚えやすく体感でわかりやすいようです。

正しく立ち、インナーマッスルを鍛えると、骨盤が正しい状態に戻ります。

産後に関わらず、骨盤矯正というのは骨をどうこうするものではなく、筋肉の状態を改善して正しい骨盤の状態へ導くことを指します。

これが自然にできるようになると、肩こりや腰痛の改善に繋がったり、女性ホルモンや自律神経のバランスも整い、様々な嬉しい効果が期待できます。

 

骨盤矯正という施術の必要性

ですが、上記の立ち方がうまくできない方も多いのが現実です。その時はできたとしても、すぐ元の悪い姿勢に戻ってしまう。そもそもそれが簡単にできるなら、悩んでる方もこんなに多くはないでしょう。

妊娠前からの状態に加え、妊娠・出産・産後のダメージにより身体が歪んでしまっていて、正しい状態をうまく保てないのです。

その助けになるのが、骨盤矯正の施術です。

不良姿勢によって硬くなって縮んでしまった筋肉をほぐしてストレッチをかけ、正しい骨格へと導きます。それによって正しい姿勢を保てるようになり、そのこと自体がトレーニングになります。そして更なるエクササイズなどを行う際も、骨格が整っているのできちんと効かせたい場所に効かせることができます。

逆に言うと、悪い姿勢のままエクササイズなどを行っても効かせたい場所に効かず、効果が出ないばかりか逆効果になったり、痛みを引き起こすことになります。

 

ここまで書いてきた通り、根本的な問題は骨盤が形状的に変わったことではなく、筋力低下による不良姿勢とそれによって加速した脂肪の増加なので、産後何年経っていても遅くはありません。出産の経験がない方でも同じです。年齢を重ねる毎に筋力が落ちて姿勢が悪くなり、太りやすくなったり体型が変わる方はいらっしゃいます。更に付け加えると、男性も同じです。骨盤矯正と言うと「産後」とセットで語られることが多いのですが、すべての方にとって有効です。

 

ただ人の身体は粘土でできたお人形のように、押したり引っ張ったりしてはい出来上がり!とはいきません。生きている限り「ズレ」は出てきます。そのため時計のオーバーホールと同じように、定期的なメンテナンスが必要になってきます。高級な時計、大切なものほどメンテナンスにも力をいれるもの。いちばん大切な自分自身に「骨盤矯正」「骨格矯正」というメンテナンスを定期的に行うことをお勧め致します♪

 

産後の骨盤矯正の鍵は…骨盤底筋群!!

産後の骨盤矯正の鍵は…骨盤底筋群!!