若い頃の美しさというは、
正直言って「持って生まれたもの」が大きいですよね。
可愛い子と、そうでもない子。
かっこいい人と、そうではない人。
でもその神と親から与えられた運命的で遺伝子的なありがたき恵みも、歳を重ねるにつれ徐々に効力を失います。
「きっと昔は可愛かったんだろうね」
「よく見たらイケメンだった面影が」
そう、誰にでも平等に月日は流れ、老いは必ず訪れ、
重力や紫外線や日々の疲れがそれに追い打ちをかけます。
いつまでも美しく!なんて、形状的には不可能です。
ただその代わり。
持って生まれた美しさとは反比例するように
今度は「後天的な美しさ」が幅を利かせ始めます。
どんな風に生きてきたのか?
何を選んで生きてきたのか?
何を見て、何を聞き、何を食べ、何に触れてきたのか。
何を考え、何を学び、どんな言葉を口にしてきたのか。
どんな風に誰かと向き合い、どんな風に自分を扱ってきたのか。
ある程度の年齢になると、
それまでのそんな生き方が「持って生まれた美しさ」を凌駕するような気がします。
特に何がどうって訳じゃないけど、何だか素敵♥
そんな風な目には見えない魅力…
後天的な美しさは人を輝かせ、人に感動すら与えます。
しかもこれには神も親も優性遺伝子も劣勢遺伝子も関係なく、
自分の意思と選択によって手に入れる事ができる。
ただの古い家具になるのか、
それともその傷で物語を語る味わい深いアンティークの家具になるのか。
乗り潰されたポンコツ車になるのか、
走行距離から走った場所に思いを馳せ夢見る事のできるクラシックカーになるのか。
すべて自分次第だと思うと、歳を重ねることにも抵抗がなくなりますね(^-^)
ある種の美しさは確かに衰えるけれど、ある種の美しさは必ず生み出せる。
だからひとつひとつの選択を慎重に。身体も心も、自分を大切にしたいですね♥
永遠に美しく(1992年)
メリル・ストリープ主演のブラック・コメディー。
永遠の美しさと若さに執着するあまり、醜く滑稽に不幸な一生を歩む女たちのお話。
20歳の頃(30年前!)に観て、笑いながらもゾッとしました。そして「色んな種類の美しさ」について考えるきっかけになった気がしています。
【プラダを着た悪魔】のメリル・ストリープ「も」すごく素敵でした。